別名「七変化」とも呼ばれる紫陽花は、日本のみならず世界中で親しまれている花木です。
乾燥や害虫に気を付ければ庭でも鉢植えでも栽培することが
できますので、小学校の授業で使われることもあるんです。
ところでこの紫陽花、鉢植えを室内で育てることも
可能なのでしょうか?枯らさないためのコツはあるのでしょうか?
紫陽花の鉢植えが室内だと枯れやすい理由
地植え向きの品種が多い紫陽花ですが、もちろん鉢植え
栽培も可能です。
でも、「鉢に植えたら枯れてしまった!」
という話もよく聞きますので、
ここでは枯れてしまう代表的な原因を紹介していきます。
水の過不足
地植えだと雨が降ったりしてある程度自然の力を借りることが
できますが、室内だとそうはいきません。
そもそも大きな花を咲かせる紫陽花は、それだけ多くの水を欲するので
水はたっぷりやらないといけません。
水やりは室内でも一日2回(涼しいシーズンでも必ず1日1回)は鉢の穴から
水が溢れてくるくらいしっかりと水を与えましょう。
この時、土にというよりは花や葉っぱにジャーっとかける感じで水やりします。
ただし逆に水のやりすぎも枯れる原因と
なりますので注意が必要です。
水をやりすぎると常に土中が
湿っている状態となり、そうなると根っこが呼吸困難に
なってしまって根腐れを起こしやすくなります。
土の状態をよく観察し、【水をやる→土が乾く→水をやる】
という順序で、必ず「土が乾く」時間を作るようにしてください。
鉢の種類があっていない
100円ショップでも気軽に手に入る鉢ですが、プラスチック製の
ものだと空気を通しにくく、水の循環が活発に必要な紫陽花の
栽培にはあまり適しません。
場合によっては根腐れを起こして
枯れてしまう危険がありますので、紫陽花栽培には粘土で
作る焼き物の鉢の方が断然おすすめです。
さらに光沢のない素焼きのもの(焼き物は表面の保護と見栄えの意味で釉薬という
薬品を用いるものも多いですが、それを使用していないもの)が最も栽培に適しています。
鉢の大きさ
紫陽花は何といっても大きな花が見どころですので、
それを強調するためにあえて小さめの鉢で栽培する方も多いです。
ですが、サイズの合わない鉢を使用することで根っこが
育ちにくくなってしまい、葉っぱや花まで一気に枯れてしまう
ことがあります。
紫陽花にはそれなりに大きめの鉢を
あてがってあげましょう。
また、開花の途中で「この鉢、
小さかったな」と分かったとしても、開花中に植え替え等、
紫陽花の負担になることはしない方が無難です。
植物は環境の変化で枯れてしまうこともありますので、シーズンが外
れたときにゆっくりと植え替えてあげましょう。
紫陽花の鉢植えの室内での育て方
先ほど紹介した紫陽花が枯れてしまう原因をよく
理解できていれば、あとは室内栽培もそう難しくありません。
適切な鉢に株を植え、一日2回水をたっぷりとやりましょう。
ひとつ注意することとしては「剪定」です。野外での地植えなら
自然に任せて育つので特に剪定はしませんが、
室内となると大きさをコントロールする必要が出てきます。
だいたい開花が落ち着く7月ごろに、
花の下にある葉っぱ2、3枚を茎ごとカットしましょう。
それでも育ちが良すぎる場合は思い切って
茎の3分の1くらいはカットしてしまっても構いません。
そして用意した鉢のサイズがいっぱいになってきたかな?
と感じたらワンサイズ上の鉢に植え替えてください
(これを鉢増しと言います)。
紫陽花の鉢植えの置き場所で良いところはどこ?
紫陽花の品種の多くは直射日光が苦手です。
ですので、室内であってもその環境下に置くのは避け、直射日光が
当たらない、かつ明るい場所においてあげてください。
夏場なら明るい場所に置くのはお昼までで、午後からは
日陰においても構いません。
ずっと日陰だと光合成が
うまくいかずに枯れる原因ともなりますので、
明るい場所に置く時間はできるだけ毎日作ってあげてくださいね。
まとめ
大きな花にインパクトのある紫陽花は、世界中の人から
愛される人気の花木ですよね。水のやり方や鉢の選び方に
注意すれば室内で栽培することも可能なので、
「紫陽花を育てたいけど庭が無くて・・・」
「綺麗な紫陽花をもらったけど外では育てられないなぁ」という方も、
この機会に思い切って室内栽培に挑戦してみてはいかがでしょうか?