冬の時期の怖い病気というと、真っ先にインフルエンザが思い浮かぶ方も
多いのではないでしょうか?
我が家に至っては、毎年のように家族の誰かが罹っています。
しかし、なぜでしょうか…一家全滅でも私はインフルエンザに罹ったことが
ありません。
どれだけ献身的に看病しても、うつらない…我ながら不思議です(笑)。
体質によって、罹りにくい人がいる…というのも聞いたこともありませんし
たまたまなのでしょう。
インフルエンザはインフルエンザウイルスに感染することで発症します。
症状は、発熱・倦怠感・咳・鼻水・嘔吐など多岐にわたります。
そして、人から人へ感染するもので、感染力がかなり強いです。
インフルエンザ感染者を看病する場合は自身で知識を持って対応する
必要がありますので、今回は、「インフルエンザ感染者の嘔吐物」に
関する適切な対応を紹介したいと思います。
インフルエンザって嘔吐物からもうつるの?
インフルエンザの感染経路は様々あります。頻度は少ないですが、嘔吐物からも
感染する場合があります。
感染経路について簡単にご紹介します。
・飛沫感染
→咳やくしゃみなど、インフルエンザウイルスを含む唾液や鼻水を周囲に
飛散することで感染が起こります。感染経路の中で最大要因と言われています。
・接触感染
→咳やくしゃみのときに手で口をおさえたりする際、この手にはインフルエンザ
ウイルスが付着します。この手で触れた場所にウイルスが付着し、そこに
後から触れた人にウイルスが付着します。鼻や口に触ったりすると感染の元に
なってしまうのです。
・空気感染
→感染した人と同じ室内にいる人が、空気を介して感染します。
ウイルスが長時間感染力を保ちやすい環境だと感染するといわれています。
(易感染環境)=閉め切った部屋、室温が低い、空気が乾燥している など
易感染環境を防ぐには、加湿と空気の入れ替えが大事です。
嘔吐物による感染に関しても、上記の感染経路の延長上にあると言えます。
嘔吐物には、唾液も混入されているでしょうから、飛沫感染・接触感染に当てはまり、
嘔吐物が室内に放置されている状況だとウイルスが飛散して空気感染の原因となりやすいです。
インフルエンザの嘔吐を処理する方法は?
それでは、感染を防止する為には嘔吐物処理をどうしたら良いのでしょうか?
処理のポイントは、「次亜塩素酸ナトリウム」の入った消毒液を利用することです。
この消毒液は、インフルエンザウイルスのみでなくノロウイルス対策にも有効なので
是非、覚えておいてください。
ドラッグストアなどで市販されていますが、消毒効果は時間の経過で弱くなり
ますので、大量買いはやめて必要な時に用意する方がベターです。
まず最初に、消毒キットを用意しましょう。
(手洗い剤(石鹸やハンドソープなど)、消毒用アルコール、保湿クリーム(ローション)、
次亜塩素酸ナトリウム系消毒液、保護メガネ、バケツ(ビニール袋複数枚重ね)、
マスク、使い捨て手袋、ペーパータオル(ティッシュなどより厚手の破れにくいもの)、
ガウン)
一般家庭には常備されていないであろうものもありますが、これだけ準備すると万全ですね。
《処理手順》
①消毒用アルコールで手指消毒後、ゴーグル・ガウン・マスク・使い捨て手袋を装着
②ペーパータオルで嘔吐物を中央に向かって拭き取る(外側に広げない)
③バケツにペーパータオルを廃棄し、一枚目のビニール袋の口を縛り、ビニール袋を廃棄。
④手袋を脱ぎ、アルコールで手指消毒をして再び手袋装着。
⑤汚染した場所より広範囲にペーパータオルを敷く。
⑥ペーパータオルの上から、次亜塩素酸ナトリウム系消毒液をまき、15分放置する。
⑦消毒液を拭き取り、水拭きして液が残らないようしっかり拭き取る。
⑧拭き取ったペーパータオルをバケツに廃棄、手袋も廃棄。
⑨消毒用アルコールで手指消毒。
⑩ゴーグル・ガウン・マスクの順番で外し、バケツに廃棄。
⑪手袋を着用し汚染物の入ったビニール袋を縛る。
⑫手袋は外さずに汚染物の入ったビニール袋を廃棄。
⑬ハンドソープで手洗い、保湿クリームでハンドケア。
厳密に行うとこのような流れになります。
手間もかかりますしここまで道具をそろえるとなると大変ですが、
この工程に準じて、感染物を処理すれば安心ですね。
インフルエンザの嘔吐がついた衣類の洗濯方法は?
嘔吐物が衣服についてしまった場合どう対処すればいいのでしょうか?
選択は、みんな一緒でも大丈夫なのか?
それとも、別に洗った方がいいのでしょうか?
厳密に言うと、分けて洗った方がいいです。
しかし、洗う前にある処理を行うことで
一緒に洗濯しても良いと言われています。
ちなみにノロウイルスに感染した方の嘔吐物、排泄物でも同様に対処可能です
ので、参考にしてみてください。
《衣服の洗濯方法》
①手袋をして、ペーパータオルで固形物や汚れを落とす。
→必ず手袋をして感染防止に努めましょう。
②固形物が取り除けたら洗濯前に水洗いする。
→お湯でしない。嘔吐物・排泄物内にあるたんぱく質が固まって落ちにくくなります。
また、時間が経つと落ちにくくなるのでできるだけ早く処理しましょう。
③つけ置きする。
→バケツなどに水と次亜塩素酸系消毒液をいれて、1~2時間つけます。
ここで、残ったウイルスを消毒します。
④洗濯する。
→軽く絞って、通常通り洗濯します。
一連の作業は必ず手袋着用のもと行いましょう。
作業後にウイルスを他にうつさないように手指消毒、ハンドケアを忘れずに。
まとめ
今回紹介した方法は、「これだけやってれば間違いないでしょう!」的な方法です。
インフルエンザ、ノロ問わず、感染性物質を処理する場合に有効な手段です。
家庭によって、できるできないに差があるかとは思いますが、どのような方法で
汚染物の処理を行うにしろ、参考にできる部分は多いのではないでしょうか?
今回書かせていただいた内容が少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。