クリスマスが近づくと、クリスマスツリーを飾ったり、
プレゼントや当日の料理を考えたりと、大人も子供もワクワクしますよね。
よく、クリスマスはイエス・キリストの生誕祭と
言われていますが、正式な記録が残っている訳ではないので、
正しく言うなら「キリストがこの世へ来たことを祝い感謝する
日」といったところです。
私の子ども時代には、地域の子供会で
毎年クリスマスパーティーがあったのですが、
友達がクリスマスの歌として「ハッピーバースデートゥーユー」と歌いだし、
慌てて「間違った!」と言って笑いを誘ったことがありました
でも今思えば間違ってはいなかったなと、しみじみ思います。
キリスト教が広まるよりも昔には、
冬至を祝っていた日のようですが、
クリスマスツリーやクリスマスカラーといった現在の
クリスマスの元をたどると、やはりキリスト教と深い関係が
あったようです。
クリスマスツリーを飾る意味で子ども分かるように伝える言い方は?
ケーキを食べてプレゼントを貰うのを楽しみにしている子供に、
「キリスト教のイベント」と言ってもなかなか意味は伝わらないですよね。
実は大人の私もクリスマスツリーの由来までは深く
考えたことが無かったのですが、有力な説は2つもあるのです。
・エデンの園のリンゴの木
有名なアダムとイブの話です。
彼らは神様のもとで楽しく暮らしていましたが、
ある日知識を得るエデンの園の禁断の果実(リンゴ)を
食べてしまいます。
そしてアダムとイブは天界を追放されて人間界へ
移動し、地上に人間が誕生したといもの。
この話を題材にした舞台劇が当時は盛んだったのですが、
その舞台にリンゴの木として
登場していたのがもみの木だったのです。
・オーディンの樫の木
舞台は古代のドイツ。
そこで聖木とされていたオーディンの
樫の木に、子供をいけにえに捧げる風習があったのですが、
それに心を痛めたキリスト教の伝道者が樫の木を切ってしまった
ところ、そこからもみの木が生えてきたというもの。
もみの木の奇跡と呼ばれ、
それからクリスマスにはもみの木を飾る習慣が
できたとか。
と、こんな2説があるのですが、
子供に「天界が」、「いけにえが」と言ったところで「??」
となってしまいますので、
ここは難しい話はせず、
かと言って全くの嘘を話す必要もないので
「キリストの誕生日」と伝えたら分かりやすいと思います。
「もみの木を飾り付けて、ごちそうを食べて、皆で楽しみながらお祝いしましょう」と言えば
小さな子供にも伝わりますよね。
さらに興味を示してきた子供には、
クリスマスの絵本などで説明すると残酷な表現はなく分かりやすい
絵で表現してくれているので、
そういった「良い絵本」を探してみても良いかも知れません。
クリスマスツリーの飾りの松ぼっくりや星の意味とは?
もみの木がキリスト教にとって特別な木であることが分かり
ましたが、当然飾り付けているオーナメントにも意味はあるのです。
・星
クリスマスツリーの一番上に飾られる星は「ベツレヘムの星」と
呼ばれます。
キリストが誕生した際に、東方の賢者たちにその
知らせを届け、さらにキリストの元まで導いたとされる星です。
・まつぼっくり
その昔、イエスを身ごもった女性マリアと婚約者のヨゼフが、
出産を妨げようとする王から逃げている途中、もみの木が
葉っぱで2人を覆い隠し、助けてくれたのだとか。
後にもみの勇者と呼ばれ、
もみの実を飾るようになったのです。
ただこのもみの実は、
ぼっくりはあるのですが種子を解体しながら
落ちてしまうので入手は非常に困難。
そこで、同じマツ科である
まつぼっくりが代用品として使われるようになりました。
また、まつぼっくりをはじめとした麦や
リンゴはクリスマスリースにもよく使用され、
収穫や豊穣を意味する縁起ものでもあります。
まとめ
いかがだったでしょうか。
クリスマスは日本の行事ではありませんが、
背景を知るとイベント感にも重みがでてきますよね。
ただ、細かい神話や昔話まで知り尽くす必要はないので、
この日は家族や友人とクリスマスツリーを飾ったり、
美味しいものを食べながら収穫に感謝したりと
楽しく過ごす日だという思いでいれば充分だと思います。
気持ち的にも暖かい一日を過ごしてくださいね。