玉ねぎサラダって、シャキシャキといい歯触りでおいしいですよね。
新玉ねぎが出回っている季節は、
食卓に並ぶことも多いのではないでしょうか。
そんな、横着者の救世主でもある玉ねぎサラダですが、
実はひとつだけ欠点があるんですよね……。
それは食べた後の口臭です。
玉ねぎの臭いは、夜に食べたとしても次の日まで残ってしまいますよね。
この欠点さえなければ……、とお思いの皆さん、ご安心ください。
玉ねぎによる口臭は、ちょっとした対策でうまく抑えることができるんです♪
玉ねぎサラダを食べたあとに口臭がする原因は?
〜玉ねぎの臭いの原因は、ニンニクと同じ!?〜
玉ねぎによる口臭の原因は、
ニンニクやニラ、らっきょうなどにも含まれるアリシンという成分です。
アリシンを体内に取り込むと、すぐに血中に溶けて全身にまわります。
そうして肺まで到達すると、
呼気として排出されてあの独特の口臭になってしまうのです。
また、呼気だけでなく毛穴からも臭いは発散されるので、
口臭だけではなく体臭の原因になることも……。
それだけではありません。
玉ねぎの繊維は歯の間に詰まりやすいんです。
そうやって口内に残った食べかすが発酵して細菌を増やしてしまい、
口臭を生み出していることもあります。
〜とんだ迷惑客!? 思ったより長尻のアリシン〜
口だけではなく、全身からも臭いを出してしまうアリシン……。
アリシンによる臭いは、
なんと16時間も持続すると言われています。
そうすると夕食に頂いても、
次の日のお昼くらいまで臭いが残るということになります。
これは捨て置けない大問題です。
つまり、何らかの対策を立てて積極的に追い出さないと、
夜に食べたアリシンは次の日誰かに会う時間まで、
あなたの体内に居座り続けることになるのですから!
たちの悪い元カレのようなものですね……。
〜キライにならないで! アリシンは美容と健康に大貢献〜
しつこい元カレは冷たくあしらうべきですが、
アリシンにまで冷たく当たるのは考え直してください。
実はアリシン、確かに臭いは少々厄介ですが、
美容や健康にとても効果があることが分かっています。
その一例をご紹介します。
・ 血流の改善
血液がドロドロになってしまう原因としてよく挙げられるのは、
悪玉コレステロールと中性脂肪です。
現代の食事にはこれらを含むものが多く、
食事のバランスを考えないと血管内に脂質が溜まりやすくなって、
どんどん血流が悪くなってしまいます。
そんなときには、アリシンです!
アリシンは善玉コレステロールを増やすだけでなく、
悪玉コレステロールを減らす働きまであるんです。
また、アリシンを含む硫黄化合物は、
血液が固まりやすくなることを抑えるので、
血栓の予防にも効果的です。
血栓の予防は、脳梗塞や動脈硬化の予防にも繋がります。
・ ウイルスや菌から体を守る
アリシンには高い抗菌作用があるので、
サルモネラ菌やコレラ菌といった
さまざまな病原体の増殖を抑える効果があります。
同じようにウイルスの増殖も抑制するため、
風邪の予防にも効果があるのです。
昔から風邪にはネギがいいと言いますよね。
ネギにもアリシンがたっぷり含まれているんですよ。
また抗酸化力もあるので、
ストレスや喫煙、紫外線などが原因で増える活性酸素を抑え、
生活習慣病の防止にも効果が期待できます。
・ 疲労の回復
ニンニクが疲労回復や滋養強壮にいいというのは、
よく聞く話ですよね。
これはアリシンの働きによるものなんです。
アリシンは糖の代謝を促すと共に、
ビタミンB1の効果を持続させる働きがあります。
ビタミンB1は疲労の回復に不可欠な栄養素です。
そのビタミンB1を体内に長く留まらせる働きがあるので、
アリシンを摂ると疲労回復の効果を長続きさせることができるのです。
・ 美肌効果
アリシンが効果を高めるビタミンB1には、
肌の代謝を促す働きもあります。
前述の血行促進効果と合わせて
新しい肌への生まれ変わりを助けてくれますから、
肌荒れが気になる方はぜひ、
ビタミンB1とアリシンの組み合わせを心がけてみてください。
アリシンは決して鼻つまみ者ではなく、
とっても有益な成分だということが分かっていただけたでしょうか。
まあ、臭いがあるのは事実なので、
文字通り鼻つまみ者とも言えますけどね……。
安心して玉ねぎを食べてもらうために、
この後は口臭対策をご紹介しますね♪
玉ねぎの口臭の消し方で即効性があるのは?
大事な予定があるのにうっかり玉ねぎサラダを食べてしまった場合は、
以下の方法を試してみましょう。
〜玉ねぎを食べた後の口腔対策〜
・ ガムを食べる
消臭効果のあるガムなどの清涼菓子を食べて、
口の中の臭いを取りましょう。
ガムは唾液の分泌を促進するので、
口臭の原因になる細菌の繁殖を防ぐことに繋がります。
・ 歯磨きや舌磨きなどの口腔ケアをする
丁寧に歯磨きをすることは、口臭の予防に欠かすことができません。
磨き残しや食べかすが残っていると、
そこに細菌が繁殖して悪臭の元になるからです。
玉ねぎを食べた後はいつも以上に、入念に歯を磨きましょう。
意外と見落としがちなのが、舌の表面の汚れです。
舌の表面は細かい凹凸がひしめいているので、
そこに入り込んだ汚れが口臭を悪化させていることもあります。
歯ブラシで舌を磨くと、固すぎて舌を傷つけてしまう可能性があります。
舌磨きは専用のブラシを使用してください。
また、口の中の細菌が増えないよう、
殺菌効果があるマウスウォッシュも使うと、
消臭の時間が長続きしますよ♪
・ マスクで口を覆う
口腔ケアをする時間が無かったり、グッズが揃わなかった場合は、
思い切って呼気を遮断してしまうのも手です。
最近はさまざまな理由でマスクをつけて外出されている方も多いので、
マスク姿が目立たないことも案外多いです。
これだけでは臭い対策は万全とは言えません。
すべて一時しのぎにしかなりませんし、
アリシンの臭い成分は毛穴からも発散されるからです。
〜玉ねぎを食べた後の体内対策〜
ここからはさらに、体内から臭いを抑える食べ物、
飲み物をご紹介します。
いずれも玉ねぎと同時に摂るか、
もしくは食後あまり時間をおかずに摂るようにしましょう。
・ ポリフェノールの多いもの
りんごやチョコレートなど、
ポリフェノールが含まれる食品は消臭効果があります。
りんごやチョコレートはデザートにもなるので、
食後に食べやすいですね♪
・ クエン酸の多いもの
レモン、梅干し、お酢などは、
消臭効果がとても高いクエン酸がたくさん含まれています。
クエン酸はお部屋の掃除や消臭にも使われるくらいですから、
口臭の予防にも充分効果が期待できます。
また、唾液の分泌を促進したり、口内細菌の繁殖を抑えたり、
口の中に残っているタンパク質を分解してくれたりと、
さまざまなアプローチで口臭の改善に貢献してくれます。
・ 牛乳
牛乳のタンパク質がアリシンを包み込んで、
臭いを抑える効果があります。
さらに牛乳には、胃に膜を作ってアリシンの吸収を減らすという、
間接的な消臭効果もあります。
食前に飲んでも効果があるので、
食べ過ぎを抑えるためにも飲んでみてはいかがでしょうか。
・ 緑茶
緑茶に含まれるフラボノイドやカテキンが、
高い消臭効果を持っています。
ただし飲み過ぎると、
カフェインの利尿作用で体内の水分が減ってしまうので、
結果、唾液の分泌量が減って口臭を助長してしまうことがあります。
緑茶を飲んだら、お水も適度に摂るようにしてくださいね。
・ 烏龍茶
烏龍茶の渋み成分であるタンニンは、
殺菌作用が高いので口臭対策や虫歯予防に効果的です。
タンニンはポリフェノールの一種なので消臭効果も高く、
石鹸やシャンプーなどのデオドラント製品にも活用されるほどです。
・ コーヒー
コーヒーにもポリフェノールがふんだんに含まれています。
しかし、コーヒーの臭いは口の中に残りやすいので、
消臭効果を期待する場合は飲んだ後に歯と舌を磨いて、
コーヒー臭を取り除く必要があります。
また、カフェインの利尿作用で水分不足にもなりやすいので、
コーヒーとは別に水分補給をすることも忘れずに。
関連:口臭がドブ臭いのは病気なの?他人に迷惑をかけない為の簡単なドブ臭対策とは
まとめ
玉ねぎは料理法も多く、とても身近でおいしい野菜です。
飴色に炒めた玉ねぎの旨味は格別ですよね♪
玉ねぎの臭い成分は水に溶けやすく、熱に弱いため、
水にさらせばずいぶん減りますし、
しっかり加熱すればほとんど無くなってしまいます。
焼いたり煮たり炒めたりすると、
玉ねぎの臭いは気にならなくなりますよね。
サラダ以外にもおいしい食べ方はたくさんありますので、
今後も気兼ねなく玉ねぎを食べて、美しく元気に過ごしましょう。